ニーズの概略
概要:
世界最大手の農薬メーカーであるシンジェンタ社が、持続可能な作物保護製品のための新しい有効成分や共配合剤の配合に使用できる、バイオマス廃棄物由来の化学構成要素を求めています。
背景・詳細:
シンジェンタ社は、除草剤、殺菌剤、殺虫剤など、既存の製品ライン全体で、より環境に配慮した製品ポートフォリオを開発することを求めています。
同社の製品は、溶剤、界面活性剤、分散剤などの共力剤を用いて、顆粒、溶液、乳剤、分散液として製剤化されています。また、複数の有効成分を含有し、水に希釈して使用されることもあります。
従来、低分子の化学物質、成分、共力剤は、化石燃料由来のビルディングブロックから合成されています。同社は、化石燃料由来の化学物質の構成要素の使用を、バイオマス廃棄物の流れから得られるより持続可能な構成要素に置き換えることを検討しています。
同社は、より持続可能な作物保護製品のための新しい有効成分やコフォーミュラントの配合に使用できる、バイオマス廃棄物由来の化学構成要素を求めています。既存の成分や全く新しい化学物質への新しい道筋が特に注目されています。さらに、バイオ由来の溶剤の新しい持続可能なルートにも興味があります。
同社が求めているソリューションは、持続可能な生物再生可能資源と製造プロセスの両方に基づいて、低カーボンフットプリントの化学物質に基づいている必要があります。生物再生可能な資源は、食物連鎖と競合したり、環境破壊(例:森林伐採)につながらないようにしなくてはなりません。好ましくは、バイオ廃棄物であるが、持続可能で多様な調達につながる可能性がある場合は、他の廃棄物も考慮します。
技術要件:
<必須要件>
- 起源への完全なトレーサビリティ
- 長期的に持続可能であること
*バイオマスなど持続可能な廃棄物を原料としている。
<望ましい要件>
- 低エネルギー/経済的に実行可能な抽出/製造プロセスであること
- 5~10年の時間軸で事業化できる可能性があること(短期的に事業化できる必要はない)
- 農業に限らず、産業横断的に拡張可能なソリューションであること
- 再生不可能なリサイクル廃棄物原料を用いた提案も検討可能である(ただし、これは二次的な関心事である)
連携形態:
- 共同研究・開発
- ライセンス
- 特許譲渡
- その他
技術成熟度(TRL):TRL4以上
*上記掲載内容は、ジャパン・テクノロジー・グループ(JTG)が各ニーズの概要や要点を、独自に整理、要約、および翻訳(海外ニーズの場合)した上で提供しているものです。
Syngenta について
シンジェンタ社は、スイスに本社を置く農業科学技術、特に種子と農薬を提供する企業です。世界で最も複雑な課題に取り組み、イノベーションを加速させ、自然、農家、社会にとってより良い持続可能な農業を推進するために設計されたコラボレーションを推進しています。