ニーズの概略

アジア地域のがんおける臨床ゲノムデータベース

胃がんや肝がんのようなアジア地域で高頻度に見られるがんには大きなアンメット・メディカル・ニーズが存在しますが、こうした重篤ながんにおける分子学的な理解は未だ不十分です。次世代シーケンシング(NGS)技術の進歩により、腫瘍に関連する分子的な変化を解明するために、遺伝子プロファイリングが広く使われるようになりつつあります。がん遺伝子の変異のような分子的バイオマーカーは、前臨床モデルの選択や、抗がん剤の試験において患者集団を層別化する際に非常に重要となります。ERBB2遺伝子増幅のようながん遺伝子の変異は複数種のがんにおいて見られますが、通常、単一種のがんにおいては、がん遺伝子の変異により、がんを発症する患者さんは少数です。複数のがん種において、遺伝子変異の発生率や罹患率を推定することは、創薬の分野における重要な関心事の一つとなっています。そのような情報は、臨床試験のデザインや、遺伝子変異を有する患者の方が臨床試験へ参加する際に、大変役立ちます。さらに、遺伝子変異のある原発腫瘍から作成した細胞株やゼノグラフトモデルを用いる事により、ターゲット分子の検証や薬剤評価を実施することも可能となります。また、多数のがん患者を対象としたNGSプロファイリングを行う事により、検出力のあるコホートを構築し、希少な遺伝子変異を同定することが可能となります。さらには分子的なプロファイルと薬剤応答に関するデータと結びつけることができれば、薬剤応答と耐性における分子的な変化を正確に捉えることができ、新薬や併用薬の開発に、非常に有用となります。

求めている技術:

ファイザー社は、患者由来腫瘍のNGSプロファイリングに基づく、一塩基置換、挿入、欠失、コピー数変異、染色体再構成を含む遺伝子変異に関する電子的なデータベースを保有している研究機関、あるいはバイオベンチャーとの共同研究に興味を持っています。こうした遺伝子プロファイルは、既知のがん遺伝子に対するターゲットシーケンシング、または全エクソーム/ゲノムのシーケンシングによって得られる場合があります。ファイザー社は、胃がん、肝がん、食道がん、肺癌を含む、アジア地域で高頻度に見られるがんデータに関心があります。

要件:

  1. 腫瘍の分子プロファイルは、診断、組織像、さらに可能なら薬物応答及び生存率のデータがアノテーションされている必要があります。
  2. 組織検体と得られた遺伝子データを研究目的で広範に利用するため、インフォームドコンセントが取得さられていなければなりません。
  3. データベースは国際標準(英語、HUGO遺伝子命名法、など)により、構築・更新されている必要があり、データセットはファイザー社に移行が可能な状態である必要があります。
  4. 腫瘍の分子プロファイルがバイオバンクに保管された組織検体とリンクされており、それらの検体が細胞培養又はゼノグラフトを作成するために利用可能であれば、より理想的です。組織はRNAプロファイリング、組織免疫化学、又はプロテオミクス解析に利用できる必要があります。

関心のないアプローチ:

  • 新規がん遺伝子の発見についての遡及研究
  • 腫瘍の収集、またはNGSプロファイリングの実施にファイザー社のリソースを必要とする研究

知的財産、その他に関する要件:

  • ファイザー社は、データから得られた情報に基づいて、薬剤や診断技術の開発を自由に行う事ができる権利を有します。
  • 研究者の論文作成に協力するために、ファイザー社が統合的な遺伝子プロファイルの解析を実施する場合があります。
  • ファイザー社は組織の遺伝子プロファイリングを実施し、必要に応じて化合化合物を提供する場合があります。

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keywords1: genetic alteration,nucleotide substitution,insertion,deletion,NGS profiling,cancer,tumor, gastric,liver,esophageal,lung,database
keywords2: 共同研究、資金提供
language : -JP
infocode : m01y0FcB07r01
N-number : 0F_J67

Pfizer について

ファイザー(英: Pfizer Inc.)は、アメリカ合衆国ニューヨーク州に本社を置く製薬会社である。2013年世界の医薬品売上高で一位である[1]。ニューヨーク市マンハッタン区のグランド・セントラル駅に程近いミッドタウン東部に、本社ビルを所有している。ダウ平均株価の構成銘柄に選ばれている。