ニーズの概略

小林製薬が、脳神経系に作用する素材を評価する技術に関して、共同研究や研究委託が可能なパートナーを探しています。


背景・詳細:

近年では高齢者の増加と共に、認知症が大きな社会問題となっています。認知症では脳機能の低下を直接的に反映した中核症状だけでなく、精神症状・行動異常からなる周辺症状への対処も求められています。弊社は機能性食品、中でもサプリメントを重点事業と位置付けており、長い年月を掛けて特徴のある抽出物および化合物ライブラリを構築してきました。それらを外部の研究者が持つ脳神経系、特に前頭葉の各種機能を評価する技術と組み合わせることで、今までにないサプリメントを開発することを目指しています。本募集ではin vitroまたはin vivoでの評価技術を持つパートナーを求めます。

技術要件:

【求める技術】

  • In vitroまたはin vivoで脳神経系由来の各種症状に対するサンプルの効果を評価できる
    • (加齢に伴う)認知機能低下・不安/抑うつ・興奮・焦燥感・せん妄/妄想・幻覚/錯覚・判断力/理解力低下・意欲低下・精神機能低下・睡眠障害など
  • 独自性がある
    • 一般に広く知られているものは対象外とする
  • 現時点で評価系として確立されている
    • サンプルを評価する準備ができている
  • 評価技術の信頼性を示す証拠があれば望ましい。
    • (in vitroの場合)学術論文で分子レベルの作用機序が報告されている
  • 多数のサンプルを少量かつ短時間で評価できれば望ましい

【期待する技術】

特に下記のような技術に期待していますが、その限りではありません。

  • 前頭葉の各種機能を評価する技術
  • セロトニン神経系やグルタミン酸神経系を評価する技術

【対象とならない技術】

下記のような技術は今回の募集の対象外とします。

  • 臨床試験によって評価する技術

期待するパートナー:

例えば医学・薬学・理学分野などに属する下記のような研究者からの提案に期待していますが、その限りではありません。

  • 脳/神経科学に知見の深い研究者

提案者の機会:

有望な提案者に対して以下の機会をご提供いたします。

  • 共同研究もしくは研究委託(1件当たり最大で300万円)

本ニーズへの公募は終了しました。

小林製薬 について

小林製薬グループは「あったらいいなをカタチにする」というブランドスローガンのもと、お客さまの生活・健康上のお困りごとを解決し、快適な暮らしに貢献すべく新製品を作り続けてまいりました。現在その領域は医薬品のみならず、芳香/消臭剤・栄養補助食品・オーラルケア/スキンケア製品などの他カテゴリーに拡大し続けております。

そうした背景もあり、弊社も単独での技術開発の限界を認識し、大学や研究機関など社外組織との協業を積極的に活用、中長期での研究開発を進めてまいりました。 そして数年前より更なる研究開発力の強化や新規事業の創出を目的とし、組織的なオープンイノベーション活動に取り組み始めました。 弊社は日本国内には未だ有効活用されていない様々なシーズが眠っていると考えており、それらを長年弊社が培ってきた顧客目線に立った製品コンセプト開発と組み合わせることで、より価値のある製品を創出できると考えています。