ニーズの概略

概要:

農業分野のグローバル企業が、農薬の使用量を減らし、環境への影響を低減できる持続可能な方法を探しています。


背景・詳細:

適正な農業規範は、害虫や病気に対する対策の一部として、健全な作物の成長を促進し、害虫や病気からの攻撃を含む作物のストレス耐性を向上させることで、収穫量の損失を減らします。たとえば、土壌微生物叢を最適化すると、一部の作物種の根系に見られる微生物の窒素固定能力が向上することがわかっています。病気や害虫をうまく防除することができる現在利用可能な自然なアプローチは様々あります。たとえば、内生菌のTrichodermamartiale株ALF247は、カカオの黒鞘腐敗を防除するために使用されますが、大規模な生物的防除の実行において多くの場合、経済的に実行可能な方法を提供が課題であり、依然としてさらなる開発が必要です。

天然由来のアプローチで成功した他の事例としては、A.flavusの競合株の適用によるアフラトキシンのレベルを低下させたピーナッツの生産です。この菌株はアフラトキシンを作ることができず、自然に存在する毒素産生菌株を打ち負かします。それにより、殻から取り出された食用グレードのピーナッツのアフラトキシンレベルを3%に下げます。多くの場合、この天然由来の対策には十分な効果があると考えられており、さらに、標準的な合成化学物質と比較して有害な副作用のレベルがはるかに低いという利点があります。

化学肥料、特に窒素は、生産段階と農場の両方で温室効果ガスの主要な排出源となります。持続的に収量を増やすには、栄養素の使用効率を改善し、損失を減らし、理想的には低炭素栄養源を特定する必要があります。


技術要件:

  • 関心のある作物:小麦、ココア
  • 害虫や病気の効果的な防除
  • 窒素固定を改善する
  • 取り扱いが簡単な材料ー環境感度が低い、つまり、日光、湿度、温度、雨に対する製品の安定性
  • 微生物学的ソリューションは、菌株の高い生存率を持ち、ココアと小麦に典型的な野外条件下で有効性を維持する必要がある
  • 環境にやさしいー生分解性であるか、その場の環境または周辺環境で持続しない
  • 農業従事者が新たな設備や追加の投資を必要としない
  • 二酸化炭素排出量の削減
  • 少なくとも概念実証データが必要

<考えられるアプローチ>

土壌微生物叢技術、その他の環境に優しい代替案、温室効果ガスを削減するソリューションなど。

評価対象外の技術:

  • 保管寿命が短いソリューション、またはサプライチェーンの管理が必要なソリューション
  • 遺伝子制御システムと方法

望ましい連携形態:

  • 共同研究
  • ライセンス
  • その他

技術成熟度レベル(TRL):TRL4 – 9


*上記掲載内容は、ジャパン・テクノロジー・グループ(JTG)が各ニーズの概要や要点を、独自に整理、要約、および翻訳(海外ニーズの場合)した上で提供しているものです。

Japan Technology Group, Inc. について

このニーズはJTGが代理して募集しているニーズです。JTGは国際的な知的財産の活用を支援するコンサルティングファームです。グローバルビジネスで培った豊富な経験と高度な専門性に裏付けられたプロフェッショナルサービスの提供を通じて、海外での知的財産の活用と発明の事業化をサポートします。