ニーズの概略

概要:

Fater社は、ライフサイクルアセスメント(LCA)として表される環境への洗浄剤の影響を改善する革新的な方法を探しています。


背景・詳細:

家庭用洗浄剤は、洗濯用または表面の洗浄用に、界面活性剤、ビルダー、ポリマーなどの一般的な成分に基づいて構築され、洗浄に関連する特定の機能を付与します。界面活性剤は湿潤と乳化に使用され、原材料は水の硬度を管理し、ポリマーは懸濁し、汚れや洗浄を改善します。それらの特定の機能に内在するのは、これらの化学物質が一定量で処方され、明らかに合成され、洗浄作業の最後に廃棄されなければならないという事です。 LCAは、これらの要因の影響をすべて測定します。

Fater社の目的は、主に以下の3つのアプローチによるLCAが削減される革新的な洗浄剤を開発することです。

  • 特定の洗浄作用に必要な化学物質の量を減らす。例えば、非常に低濃度ではるかに効果的な界面活性剤、または高い重量効率で土壌除去を実行する触媒活性剤を使用する。
  • 化学物質の起源を見直し、その調達と製造が貴重な天然または化石資源を枯渇させない活性物質に更新する。 理想的には、回収された廃棄物から製造されたバイオベースの材料が求められる。
  • 環境に悪影響を与える可能性のある化学物質を、より生分解性が高く、害が少なく、心配のない代替品に置き換える。

*ライフサイクルアセスメント(LCA)とは


技術要件:

<考えられる解決策>
以下は、Fater社のニーズに合致した提案の例です。

  • 洗浄用の触媒種、利用可能なものと比較して強化された利点を提供できる新しい酵素を含む。
  • 優れた乳化特性を備えた新しい界面活性剤。
  • 環境に悪影響を及ぼさない原材料/ポリマー。例えば、 非ホスホネート。

<提案の評価>

  • 候補材料が、洗浄性能の実験室試験に少なくともグラムスケールで利用できる場合は、候補材料を評価する。単なるアイデアや紙上の解決策は評価されない。
  • 従来の化学物質や全く新しい製品のアイデアを使用した配合アプローチも検討します。ただし、これらを実用的なプロトタイプにまとめて提供できる場合に限る。
  • 材料/製品が既存の化学物質/製品よりも大幅に有利なLCAを持つべき理由が確認される。

望ましい連携形態:

  • 共同開発
  • ライセンス
  • その他

技術成熟度レベル(TRL):TRL5以上


*上記掲載内容は、ジャパン・テクノロジー・グループ(JTG)が各ニーズの概要や要点を、独自に整理、要約、および翻訳(海外ニーズの場合)した上で提供しています。

Fater SpA について

Fater社は、グローバルに事業展開する吸収性衛生製品の製造メーカーであり、1958年にFrancescoAngeliniによって設立されたイタリアの会社です。1992年以降はProcter&GambleとAngelini Groupの合弁会社となっています。ブランド製品ACENeoblancおよびCometを、西ヨーロッパおよび中央東ヨーロッパ、中東およびアフリカ市場の39か国で製造販売しています。イタリアでは、60年代後半から個人衛生製品の市場を拡大しており、現在はパンパース、LINES、LINESスペシャリスト、タンパックスなどのブランド製品を製造販売しています。 Fater社は、年間売上高(837百万ユーロ)の約4%を研究開発に投資し、世界で1,600人の従業員を数えるダイナミックな企業です。消費者と市場の知識を共有する能力と効率性の探求が、長期的にみた成長の原動力です。本社はペスカラで、イタリアの製造施設はペスカラとカンポキアーロ(CB)にあります。海外の工場には、ポルトガル(ポルト)とトルコ(ゲブゼ)の施設が含まれます。また、 Fater社は、モスクワ、ブカレスト、イスタンブール、モハメディアに関連会社があります。